schopenhauerのブログ

唯識とショーペンハウアーの研究

おりひめとひこぼし

おりひめはそれは美しい女性です。


思春期のころおりひめは天の川の付近を散歩していました。水面に可愛い女の子が写っていました。


おりひめはそれが自分だと分かりましたが、じっと見つめてその可愛さを捉えようとしたら女の子は醜く変わりました。


天界では地上と比べて美醜の変化が十倍激しいのです。その時からおりひめは自分を醜いと思っているのです。


もちろんこれは自分のこころの変化なので、外から見るとおりひめの美しさはいつも変わらないのです。


ひこぼしは醜い男です。しかも貧乏です。でもこころやさしく働き者でしたので、天帝はひこぼしにおりひめを与えました。


ひこぼしはこんな醜い男にこんなにも美しい妻がなぜ尽くしてくれるのかいつも不思議でした。


それはそんな事情によるのでした。


地上では醜い男と美女のカップルは男が金持ちに限られますがさすが天界は違いますね。


でもまあ、男が醜ければさらに貧乏であれば浮気できませんからこの夫婦はたいへん幸福なので世の中はうまくできているもんですね。