schopenhauerのブログ

唯識とショーペンハウアーの研究

学問の根拠が四種類であればどのようなことが分かるか

ショーペンハウアーの「根拠律の四つの根について」は概念の分類から決定されたことで


学問の真偽の判断となる根拠に四種あることを論じており


もしこれが正しいとすればどのようなことが導きだされるだろうか?


この四種の根拠にはその対象がある訳だからそれは


因果→物質(外的直観) 純粋数学→内的直観=時間と空間 論理→概念(知性) 動物(意志)と人間(意思)→動物や人間の精神の因果(動因)となる訳だが


この四つは無関係で独立している(精神と物質、肉体の間には男と女の違いとも比べ物にならないほどの深い深い認識の闇がある)のだから


〇人間というのは単純である
〇数学の研究で宇宙のことが分かる訳がない
〇言語分析で宇宙のこと(哲学や科学)が分かる訳がない
〇薬で精神病や神経症が治ることはない(酒で悩みの本体は消えない)
〇全能の存在者というのは人間の妄想である
〇精神(意思)と物質(質量)が関係することはないのでそのたぐいの超能力というのはあり得ない
〇信仰のみで精神が変化することはあり得ない
〇思想で現実(因果)を変えることは非常に困難である(思想、知性で意思の本体は変化しない)
〇苦悩というのは知性と因果の矛盾である(原理的に知性で因果や動因はどうにもならない)
〇哲学上の論理というのが思惟の論理以外に根拠の違いに三種ありこの三種は組み合わせることができないのだから命題の明晰化をはかれる。たとえば「全能者は宇宙に偏在している」などという命題は全能というのは自分の意思で物質の因果をどうにでもできるということだから全能者という単語自体が誤謬であることに加え時間と空間の原因も混合してしまっている三重の誤謬でできている。


などということが分かる。