schopenhauerのブログ

唯識とショーペンハウアーの研究

日本人、日本文化の特徴について

ものごとの核心を掴むというのが日本人、日本文化の特徴だと思う。


インドの宗教や学問、中国の文字や文化を輸入して作り上げた文化の特質はそのようなものである。


〇宗教


宗教の本質は人間の精神の因果の原因の集まりを変えるということだが、民族の文化的蓄積(これも個人の精神に個人史として大きな影響を与える)を除けばこれは祈り、瞑想、坐禅以外にはないので鎌倉仏教をみると仏教の核心を掴んだと言える。これは民族の道徳に影響している。


〇芸術


とにかく学問と宗教以外は、民族の生活のすべてが民族の芸術と言えると思うが単純化、簡素化、を図っている。過去においても現在においても日本の技術というのはそのようなものだろう。


〇学問


これは明確ではない。というのは一般庶民に学問が普及したとは言えないからである。中国思想は学問とは言えないし、仏教哲学は学問なのだがこれは限られた人だけのものであった。学問が一般庶民に広く普及したのは西洋文明の学問の科学が輸入された以降と考えることができる。




これから日本人がその加味された西洋文化をもとにどのような文化を作っていったらよいかあるいは作っていくだろうと考えてみれば、やはりその核心を掴むという方向に行くだろうと思う。


学問というのは真理を掴むということであってこのこと自体が命題の核心化、簡素化、単純化ということなのだが(そもそも言葉によって世界を理解しようとすることが世界の単純化でありそれが正しいことを真理という)、自然科学ではこれが普通に行われているが、人文科学、社会科学では思想といわれるものが大いに邪魔をしているのでこれを極力排除すべきである。思想というのはその正しさが証明されておらず(証明されたら思想ではない)殆ど出鱈目で人間の知性をぼけさせるものである。「ある思想を持った社会科学者」これは形容矛盾であろう。


人文科学や社会科学を元に、政治、経済活動、教育などが行われ、社会生活の基盤に自然科学や科学技術があるが日本はあらゆることに単純化、簡素化を目指すことによって成功していくのではないかと思う。


どんなことでも蓄積されるだけなら肥満であり単純化されればスリムである。